【レポート】レーナ・リンダルさんをお迎えして。スウェーデンの脱原発過程などを聞きました。
12月18日、持続可能なスウェーデン協会代表のレーナ・リンダルさん(東京在住)をお迎えして
「持続可能な未来を目指すスウェーデンに学ぶvol.2~脱原子力を選んだプロセスと今」を開催しました。
(ふろむあ~すカフェ・オハナ、トランジション世田谷共催)
20名弱の参加者が集まり、ワールドカフェも含めた約3時間 熱心かつ主体的な意見交換がレーナさんや
参加者同士で繰り広げられました。
第1部はレーナさんと冨田貴史さん(RadioActive/わたしにつながるいのちのために)との対談形式で進められ、
1980年頃からのスウェーデンの脱原発過程、現在のエネルギー事情や国民性、政治、市民運動等について
伺いました。
スウェーデンでは1979年のスリーマイル島原発事故を踏まえて、翌年1980年に脱原子力を前提にした国民選挙が行われました。投票率は実に91%だったそうです。選挙は原子炉廃止のスピードを選ぶものでした。
その際に決まったのは「2010年までの全原子炉の停止」でした。
代替エネルギーとして目された自然エネルギーへの信頼度は当時(1980年)はまだ低く、しかしながら2006年以降は脱化石燃料への観点からも自然エネルギー供給機能の拡大が進められます。
現在は風力を中心に、またEU全体がグリッドで売買電ができるようになっていることから経済的メリットが増え、
自然エネルギー産業は拡大を維持しています。ですがその状況は「過剰生産」で、レーナさんは疑問視しているようです。
原子力政策もまた2009年に改正があり、原子炉全廃から、既存原子力発電の継続と同じ場所でのリプレースは
認められることになりました。ただし国からの補助は無し。日本で「スウェーデンの原子力への復帰」とする報道がありましたが、レーナさんは実態と違うと見ていたそうです。
売買電ビジネスが確立し、原子力を利用したい政党や企業もあるようですが、今以上に原子炉が増える余地は政策上取られていません。
その他には、拡大する風力発電とそれが引き起こしている自然・景観破壊の問題、
市民が主導している環境への取り組み、
バイオマス発電、住宅のエネルギー設備事情、
国内のウラン採掘の問題、
情報公開の体質や、教育の体質などについて
ところどころ日本と比較しながらお話を伺いました。
第2部は参加者の皆さんからもテーマを提案してもらい、ワールドカフェを行いました。
テーマは「環境教育」「思い込みを外す/メディア・リテラシー/リアリティを育む」「市民同士のコミュニケーション」
「世界の中での日本の役割・日本の持つ可能性」の4つ。
それぞれ参加者の皆さんの純粋さ・知恵・体験から出る言葉とレーナさんの視点が交わり
気づきや確認や共感となり有意義な時間を共有できたと思います。
ワールドカフェの時間以外はユーストリーム録画でご覧いただけます。
(前半)http://www.ustream.tv/recorded/11501299
(後半)http://www.ustream.tv/recorded/11502805
レーナさんの今後の日本での取り組み
・スウェーデンと日本間の人の交流(ツアーなど)開催
・環境裁判所の設立
・企業活動の監視機関の設立
など。
レーナさんの視点は機知に富み、細部に渡り繊細で女性らしく優しく柔らかで魅力的です。
twitterやblogをご参考ください。
http://twitter.com/lenaglobal
http://www.netjoy.ne.jp/~lena/
くしくもレーナさんから提示された「世界における日本の役割・日本の可能性」を考える機会を
今後は増やせたらと思ったのでした。
エネルギーシフトを考えるデータバンクは 次回のエネシフト塾として
地域でのエネルギーシフトを実践したプロセスを知る機会を共有したいと思います。
長野県飯田市のエネルギーシフトをサポートしたエナジーグリーンの竹村さんをお迎えする予定です。

