特定調停の管轄は?<申し立て先はどこの裁判所?>

特定調停は裁判所へ申し立てを行う必要がありますが、どの裁判所を選んでも良いというわけではなく、原則として債権者の本店所在地、営業所所在地、住所地を管轄する「簡易裁判所」となります。

 

しかしながら、債権者が複数存在する場合や、債権者が複数の店舗で取引を行っている場合など、どの裁判所で申し立てを行うべきか迷うこともあります。
そこで、今回は特定調停の申し立て先の考え方についてご説明したいと思います。

 

債権者が単独の場合の申し立て

 

債権者が単独の場合は、その債権者の本社・住所・営業所・事務所がある地域を管轄する簡易裁判所へ特定調停を申し立てることになります。
例えば、債権者の本社が東京にある場合は、東京を管轄する簡易裁判所、つまり東京簡易裁判所へ申し立てを行えば良い、ということになります。

 

債権者が複数の場合の申し立て

 

債権者が多数存在する場合、どの裁判所へ申し立てを行うべきか迷う方も多いはずです。
このケースでは、債権者の管轄が同一か別々か、まず確認する必要があります。

 

各債権者の管轄が同一の場合

 

債権者の管轄が同一だった場合は、債権者ごとに裁判所や手続きを行う必要はありません。
このケースでは、特定調停は一つの手続きで行われるため、債権者ごとに申し立てを行う必要はありません。

 

例えば、すべての債権者の本社や事務所、営業所などが東京に構えられていた場合は、東京簡易裁判所へ申し立てを行うだけでOKです。

 

各債権者の管轄が複数にわたる場合

 

債権者がそれぞれ別の地域に本社や事務所などを構えている場合は「最も多くの債権者の本社・住所・事務所・営業所を管轄する簡易裁判所」へ申し立てを行うことになります。

 

例えば「A社、B社、C社、D社、E社、F社」という債権者があり、「A社、B社、C社の本社所在地が東京」「D社、E社の事務所所在地が名古屋」「F社の本社所在地が大阪」といった場合は、最も多くの債権者の本社所在地を管轄する東京簡易裁判所へ申し立てを行えば良い、ということになります。
(別途、名古屋や大阪の簡易裁判所へ申し立てを行う必要はありません)

 

また、もしも特定調停の申し立てを行う裁判所を間違ってしまっても、裁判所の事務官や書記官が指摘をしてくれるので、その指示に従って訂正を行えば問題ありません。
どうしても管轄が判断できない場合は、最寄りの簡易裁判所へ相談するのも一つの方法です。